幼稚園の今 コロナ禍の中で
幼稚園の今
------コロナ禍の中で------
今、SNSでは盛んに保育士の大変さが喧伝されていますね。
主に次の3つの点が主張されています。
① 園は3密で感染リスクが高い。
② 休みたくても休めない。
③ 休むと有給休暇にされたり欠勤にされる。
確かに保育園は完全休園にはできないのでまだ勤務している保育士も多いと思います。
ですが、今、SNSで喧伝されていることは、少なくとも私が経営する園とは無縁。実情はこうです。
1.園は3密で感染リスクが高いですか? ➡ No.
私が経営する名古屋文化幼稚園と三好文化幼稚園は4月中旬から休園としています(3月~4月上旬は自由登園)。
愛知県教育委員会の指導で、どうしても家庭保育ができないご家庭の園児はお預かりしていますが、その数は10名~15名。
園児は3歳4歳5歳と年齢が分かれているので一緒には保育できませんね。
ですから3部屋に分かれて保育しています。つまり普段25名ほどが暮らしている教室に3~5名。
密集とはほど遠いです。
また、今はいい天候なので教室の扉や窓は開放。
運動場で遊ぶことも多いので、密集、密閉なし。
幼稚園では園児の食事の世話やおむつ交換もありません。
ですから密接の機会も少ないのです。
普段は奨励されている抱っこや手を繋ぐことも、極力、避けています。
2.休みたくても休めないですか? ➡ No.
教職員の出勤は全体の2割程度。
出勤しているのは3クラスの教員と園長・主任の管理職だけ。
他の教員は自宅勤務となっています。4月から週1日の出勤が続いている訳です。
また出勤する日も時短で8:00~15:00の勤務となっています。
3.休むと有給休暇にされたり欠勤にされますか? ➡ No.
休みではなく自宅勤務となのです。
当然、有給休暇で処理されることはありません。
欠勤になることもありません。
本園では勤務1年目から11日間の有給休暇が与えられていますがその大切な有給休暇を消化することはありません。
4.給料は減額されているのですか? ➡ No.
当然、全額が支給されています。
減額などとんでもない。4月からは予定どおり全額の昇給もありました。
実は、このように楽観的な対策を取っていられるのも幼児教育無償化のおかげです。
昨年10月から導入されたこの制度では、保育料の内の25,700円は保護者からではなく名古屋市から支給されるのです。
保護者からは追加の保育料、給食費、通園バス費だけをいただく形になっているのです。
ですから幼稚園では財政的な問題は発生していないのです。
以上、私の経営する幼稚園のことをお話ししましたが、すべての幼稚園・保育園・こども園は幼児教育無償化となっているので、状況はほとんど同じだと考えられます。
名古屋文化学園理事長 加藤紳一郎